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茶色の階段で太さ、細さの違いを体感しよう!モンテッソーリの感覚教育③

モンテッソーリの感覚教育の中で視覚三教具と言われているピンクタワー、茶色の階段、赤い棒。

今回は太さ、細さの違いを学ぶ教具「茶色の階段」についてご紹介します。

茶色の階段はその名の通り、最初見た時は本当にただの階段にしか見えませんでした。

とても地味というか、素朴な教具ですね。

でも、教具の目的を知れば知るほど、シンプルな教具の中に隠された設計思想のすごさに驚かされます。

このページでは、茶色の階段の魅力、その効果と使い方について解説したいと思います。

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茶色の階段ってどんな教具?

茶色に統一された10個の木製の角柱です。

角柱の長さはすべて20cmで、断面積は100㎠(10cm×10cm)から1cm刻みで小さくなっていき、最小は1㎠(1cm×1cm)です。

円柱さしのお仕事で使用した円柱さしBと同じく二次元の変化(断面積の変化)、つまり太さと細さの変化を表しています。

円柱さしBは太さが変化している
茶色の階段も太さ(断面積)が変化している

↓円柱さしのお仕事については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

また、断面はピンクタワーの側面と一致するようにできているので、ピンクタワーと一緒に使うと発展活動ができるようになっています。

ピンクタワーとの発展活動

↓ピンクタワーについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

茶色の階段はいつから使い始めるの?

茶色の階段は、感覚教育の視覚教具の中で円柱さし、ピンクタワーに次いで、3番目に使用します。

使うタイミングとしては、ピンクタワーのお仕事に十分取り組んだ後になります。

対象年齢については、子どもの理解度には個人差があるため、明確に決まっていません。

ただ、最初の円柱さしのお仕事を始めるのが一般的には3歳前後になるため、茶色の階段に取り組むのも通常は3歳前半頃になります。

Information

モンテッソーリの感覚教育は、子どもの理解に合わせて内容がステップアップしていくので、教具についても取り組む順番が決まっています。

このサイトでは取り組む順番がわかるように、タイトルに番号を付けています。

【モンテッソーリの感覚教育①】→【モンテッソーリの感覚教育②】という具合になっていますので、ご参照ください。

ここがすごい!茶色の階段の魅力

手でつかんで太さを体感できる

茶色の階段を扱う時は、角柱を一つ一つ手でしっかりつかんで運びます。また、つかみ方も決まっています。

最細の角柱は中央を右手で握ります。

中央を握る

太い角柱は片手で持ちます。

片手でつかむ

太い角柱で片手で運ぶのが難しいものは、左手を底面に添えて、両手で持ちます。

左手を添えて、両手で持つ

角柱の幅を確認しながら何度もつかむ事で、手の感覚から太さや細さを体感できます。

そのため、ちょうど子供がつかみやすい大きさ、重さで設計されています。

算数教育へつながる寸法設計

茶色の階段の設計は以下3つの感覚を目で見て感じ取れるように工夫されています。
色が茶一色となっている事も、それぞれの角柱の違いを際立たせるためです。

①十進法の感覚
4歳頃から取り組み始めるモンテッソーリの算数教育では十進法を学びます。十進法にスムーズに入っていけるように角柱は10個になっているため、自然に「10」という数に親しむ事になります。

②メートル法の感覚
角柱の断面の辺は1cm刻みに変化するため、「センチメートル」の感覚が自然に身に付きます。

③2乗比の感覚
角柱の断面積は1cm×1cm、2cm×2cmと変化しており2乗の関係を表しています。正確な比例関係にある正方形を見る事で「2乗比の関係」に親しむ事ができます。

自ら誤りに気付ける

後の「使い方」でもご紹介しますが、茶色の階段を使う時、角柱を太い順に並べていきます。

それぞれの角柱は断面の辺の差は1cmになるため、最細の角柱(断面の辺が1cm)を使って、それぞれの差を図る事ができます。

最細の角柱で差を図る

正しく並べていないと最細の角柱が合わず、間違っている事が自分でわかるようになっています。

「自ら誤りに気付く」というのは、社会で生きていく上で非常に重要な能力の一つです。

モンテッソーリ教育でも「自ら誤りに気付く」能力を育てるために、それぞれの教具において、誤りに気付けるように工夫された設計になっています。

茶色の階段の使い方

難易度順にいくつかステップがありますので、順番に説明致します。

各ステップは一度に行わず、子どもが理解しているかを確認しながら、ゆっくり進めていきましょう。

ステップ1 太さの順に並べる

10個の角柱をバラバラ置き、一番太い角柱から一番細い角柱まで順番に左から並べます。

角柱の両端は揃えるようにして、隣の角柱とぴったりくっつけて並べましょう。

左から右へ太い順に並べる

並べ終わったら全体をよく観察します。

最細の角柱を使って、それぞれの角柱の差を図ってみて、すべて同じであれば、正しく並べた事がわかります。

均等に並んでいるか、最細の角柱で差を確認する

ステップ2 太さの順に積み上げる

並べ方をいろいろと変えてみます。

①角柱を最太から最細まで垂直に積み上げます。側面がピンクタワーと一致するようになります。

垂直に積み上げる

②角柱の一片を基準にして、垂直に積み上げます。

一辺に合わせて垂直に積み上げる

ステップ3 太さを記憶して並べる

それぞれの角柱をバラバラに並べた後、角柱を一つずつ少し離れた場所に持っていき、太さの順にならべます。

場所が離れる事で、太さを記憶する必要があり、難易度が増します。

ステップ4 名称練習

太い角柱と細い角柱を使用しながら、「太い」、「細い」という名称を覚えます。

できるようになったら、角柱を比較しながら、「こっちよりもこっちが太い」、「こっちよりもこっちが細い」というように比較級を練習します。

ステップ5 ピンクタワーを併用した発展活動

教具の説明のところでご紹介しましたが、角柱の断面はピンクタワーの側面と一致するようになっています。

大小と太さの変化を感じる事に加えて、ピンクタワーと茶色の階段を対にするというペアリングも一緒に練習する事ができます。

初歩的な並べ方は一緒に水平に並べたり、垂直に並べたりする方法です。

水平に並べる
垂直に並べる

その他にも様々な並べ方がありますが、どのように並べるかは子どもの自主性に任せ、子どもなりのやり方で大きさや太さに親しんでもらいましょう。

茶色の階段から得られる効果

すでにご紹介した通り、茶色の階段は非常に良く設計されているため、正しく取り組む事で得られる効果が多くあります。

①角柱をぴったり並べたり、積んだりする事で、目と手を協応させて動かす能力が育ちます。結果的に手先が器用になり、脳の発達も促進されます。

②視覚や触覚を通して、二次元の違い(太さと細さ)を認識できるようになります。
また、十進法、メートル法、2乗比の感覚が自然と身に付くようになります。

③角柱の状態を確認する事で、物事を注意深く観察する力を育てます。

④角柱を太さの順に並べたり、並べた結果どうなるか考える事で論理的な思考力を育てます。

視覚や触覚という感覚や、観察力、思考力は数値では表せないため、非認知能力と呼ばれています。

これからの社会は今までの常識では計り知れない変化が起こる事が予想されます。

習った知識を使いこなすだけでなく、その知識から新しいものを生み出していくためには非認知能力を育てる事が重要です。

茶色の階段を安く購入するには?購入時の注意点

茶色の階段は国内のモンテッソーリ教具を扱うショップで販売されていますが、価格の相場はおおよそ2万円前後です。

なかなか手が出しずらい価格なので、購入の検討する場合、家庭用のミニサイズがありますので、選択肢としてご紹介します。

茶色の階段は断面の一辺が1cm刻みに変化していきますが、家庭用に0.7cm刻みに変化するミニサイズがあります。

ミニサイズは価格が正規サイズ品よりも4割~5割ほど安くなります。サイズが小さいため、正規サイズ品より場所を取らないところもメリットですね。

でも、いくつか注意点があります。

①感覚教具「ピンクタワー」と同じサイズにする

すでに1cm刻みで大小が変化するピンクタワーを持っている場合、サイズが違うため、ピックタワーを併用した発展活動ができません。

もし、ピンクタワーをまだお持ちでない方は、ピンクタワーもミニサイズがありますので、こちらをご購入ください。

②子どもの手で扱いにくい

ミニサイズになると最小の角柱の辺は0.7cmになるため、子供にとっては1.0cmのものよりも扱いにくくなります。

茶色の階段の次は?

茶色の階段はとてもシンプルですが、たくさんの魅力がつまった教具です。

この記事で少しでもその魅力が伝わればと思います。

茶色の階段に十分取り組んだ後は、赤い棒のお仕事に取り組みます。

赤い棒については、こちらの記事で紹介しています。

参考書籍

当記事は、以下書籍を参考にしています。

モンテッソーリ メソッドシリーズ(感覚教育)

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