数が10以上になると覚える数字がぐ〜んと増えていきます。
子供が数字の概念を理解できるように、具体物を使いながら、少しずつ丁寧に教えていきましょう。
ここでは、10以上の数の配列を学ぶ教具「セガン板」についての説明、対象年齢、ねらい、使い方などをご紹介します。
セガン板はどんな教具?
セガン板には、11〜19までを学ぶ(Ⅰ)と、11から99までを学ぶ(Ⅱ)の2種類があります。
セガン板(Ⅰ)
長方形の板(2枚)が、5つに区切られていて、それぞれの区切りに10が書かれています。但し、2枚目の最後の区切りには何も書かれていません。
他には10の区切りにぴったりはまる数字板(1~9)がセットになっています。
セガン板(Ⅱ)
セガン板Ⅰと同じサイズの2枚の板で、5つに区切られています。
それぞれの区切りには、順列で10~50(1枚目)、60~90(2枚目)が書かれています。2枚目の最後の区切りには何も書かれていません。
数字板はセガン板Ⅰと同じ1~9です。
セガン板は何歳から使える?
金ビーズを使って十進法の概念を理解した後に、セガン板に取り組みましょう。
セガン板を使って11から99までの数字の配列を理解していきます。
年齢は決められていませんが、5歳以降が目安になります。
セガン板を使う際には金ビーズ、色ビーズという教具も使用しますので、事前に使っておくとスムーズに取り組めます。
金ビーズ、色ビーズについてはこちらの記事をご参照ください。
知っておきたい!セガン板のねらい
ビーズ(数量)、セガン板(数字)を使って、11から99までの数字を数えていくことで、数量と数字を一致させていきます。
また、「11~19」と「20~99」の2段階に分けてゆっくり練習していくので、数の配列がしっかり理解できるようになります。
セガン板の使い方
セガン板は(Ⅰ)と(Ⅱ)があります。
セガン板(Ⅰ)は11から19までの数字、セガン板(Ⅱ)は11から99までの数字に対応しています。
まずはセガン板(Ⅰ)の使い方からご紹介します。
セガン板(Ⅰ)
・セガン板(Ⅰ)
・金棒ビーズ 9本
・色棒ビーズ 1〜9 各1個
ステップ1:ビーズで19までを練習する
取り組みやすいように最初は数字を3つくらいずつに分けて行います。
①10の金棒ビーズを子供に見せて、「これはいくつですか?」と聞きます。子供が「10です」と答えたら、1本ずつ並べます。
②色棒ビーズの1から3を金棒ビーズの横に並べます。
③それぞれ、「11」、「12」、「13」と名称を教え、3段階の名称練習をします。
<3段階の名称練習>
1. 親が「これは○です」と教える。
2. 親が「○はどれですか?」と聞いて、子供に指さしてもらう。
3. 親が「これは何ですか?」と聞いて、子供に「これは○です」と答えてもらう。
④少しずつ数を増やしていき、19まで同様に行います。
ステップ2:セガン板で19までを練習する
①10が5つ書かれているセガン板を使います。1段目の「10」の「0」の上に「1」の数字板を差し込み、「11」という名称を教えます。
②2段目の「10」のところに「2」の数字板を差し込み、「12」という名称を教えます。
③13から15までを同様に行い、その後3段階の名称練習をします。
④2枚目のセガン板を使い、16から19までの数字も同様に練習します。
⑤慣れてきたら、数字板を順不同に差し込み、子供に順列に並べ変えさせる練習をします。
ステップ3:セガン板とビーズを一致させる
①セガン板を置き、1段目の左横に「11」のビーズ(金棒ビーズ1本と1の色棒ビーズ)をおきます。
②すぐにセガン板の「10」のところに数字板の1を差し込み、「11」と言います。
③15までを同様に行います。2枚目のセガン板を1枚目の下段に置き、19までを同様に行います。
④繰り返し練習し、11から19までの数字が連続している事を理解させます。
セガン板(Ⅱ)
・セガン板(Ⅱ)
・10の金棒ビーズ 45本
・1の金ビーズ 9 個
ステップ1:10、20〜90の練習
①10から50が書いてあるセガン板を置き、書かれている数字を指さしながら読みます。
②セガン板の左横に10から50に相当するビーズを並べます。
③次に60から90が書いてあるセガン板を加えて、同様に行います。
④10から90までの数字について、3段階の名称練習を行います。
ステップ2:11から99の練習
①10から50が書かれたセガン板を置きます。セガン板の「10」の左横に10の金棒ビーズを置きます。
②金棒ビーズの横に1個のビーズを置いて、すぐに1の数字板を差し込みます。
③ビーズ、数字板の順番に指差しながら、「11」と言います。
④次にビーズを1個加えて、「これは12です」と言ってから、数字板の「1」を外して、「2」を差し込みます。
⑤もう一度、「これは12です」と言います。19まで同様に行います。
⑥19が終わった後に、親が「19の次はいくつですか?」と聞きます。子供が「20です」と答えたら、ビーズ玉9個にもう1個加えたものが、金棒ビーズと1本と同じである事を教えます。
⑦ビーズ玉を片付けると同時にセガン板の20に注目させ、左横に金棒ビーズを2本並べます。
⑧同様に21から59までを行います。60から99は別の日に行ってもいいですし、子供の興味が続くようであれば、そのまま続けて行ってもいいです。
セガン板は手作りできる?
セガン板は、差し込んだ数字板が動かないような仕組みになっているので、手作りする場合は少し手間がかかります。
我が家でも手作りしようかと考えましたが、全く同じものを作るのは難しそうだったので、諦めて通販サイトから購入しました。
工作が得意な方は手作りにチャレンジされてもいいと思います。
まとめ
セガン板は手を動かしながら、数字を学べる教具なので子供にも興味を持ってもらいやすいです。
使い方には何段階かのステップがありますが、複雑ではありませんので、ぜひお子さんと一緒に使ってみてください。
セガン板で数字の配列を学んだら、数字の消去や穴埋めなどをしながら、理解を深めて行きましょう。
数字の消去や穴埋めについては次回の記事でご紹介します。