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赤い棒(長さの棒)で長い、短いを体感しよう!モンテッソーリの感覚教育④

モンテッソーリの感覚教育の中で視覚三教具と言われているピンクタワー、茶色の階段、赤い棒。

今回は長さの違いを学ぶ教具「赤い棒(長さの棒)」についてご紹介します。

モンテッソーリ教具はシンプルな作りなので、どのように使ったらいいか、わからない方も多いと思います。

でも、教具の目的を知れば知るほど、シンプルな教具の中に隠された設計思想のすごさに驚かされます。

ここでは、赤い棒の説明、ねらい、その効果と使い方について解説します。

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赤い棒はどんなモンテッソーリ教具?

赤色に統一された10本の木製の角柱です。

角柱の長さは、最小10cmから最大100cmまで、10cm刻みになっています。太さはすべて2.5cm×2.5cmに統一されています。

円柱さしのお仕事で使用した円柱さしAと同じく一次元の変化、つまり長さの変化を表しています。

円柱さしA
円柱さしAは長さが変化している
赤い棒も長さが変化している

円柱さしについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

赤い棒はいつから使い始めるの?

赤い棒は、感覚教育の視覚教具の中で円柱さし、ピンクタワー、茶色の階段に次いで、4番目に使用します。

使うタイミングとしては、茶色の階段のお仕事に十分取り組んだ後になります。

対象年齢については、子どもの成長に合わせるため、明確に決まっていません。

ただ、最初の円柱さしのお仕事を始めるのが一般的には3歳前後になるため、赤い棒についても3歳以降が目安となります。

Information

モンテッソーリの感覚教育は、子どもの理解に合わせて内容がステップアップしていくので、教具についても取り組む順番が決まっています。

このサイトでは取り組む順番がわかるように、タイトルに番号を付けています。

【モンテッソーリの感覚教育①】→【モンテッソーリの感覚教育②】という具合になっていますので、ご参照ください。

前回の茶色の階段のお仕事はこちらをご参照ください。

赤い棒のねらい

1手で持って長さを体感できる

赤い棒を扱う時は、角柱を一つ一つ手でしっかり持って運びます。

持ち方も決まっていて、角柱の両端を待ちます。

角柱の両端を持つ

長くて両端に手が届かない角柱は、中間を持ちます。

角柱の中間を持つ

角柱の長さを確認しながら何度も持つ事で、手の感覚から長さや短さを体感できます。

そのため、ちょうど子供が持ちやすい長さと重さで設計されています。

2算数教育へつながる寸法設計

赤い棒は以下2つの感覚を目で見て感じ取れるように設計されています。
色が赤一色となっている事も、それぞれの角柱の違いを際立たせるためです。

①十進法の感覚
4歳頃から始まるモンテッソーリの算数教育では十進法を学びます。十進法にスムーズに入っていけるように角柱は10個になっており、自然に「10」という数に親しむ事ができます。

②メートル法の感覚
角柱の長さは10cm刻みで変化するため、「センチメートル」の感覚が自然に身に付きます。

後に始まる算数教育では、10進法を学ぶ時に「算数棒」を使います。

算数棒

「算数棒」と「赤い棒」は、色は違いますが同じ寸法となっており、赤い棒を使った子供がスムーズに算数教育に入っていけるように工夫されています。

赤い棒は、ピンクタワーや茶色の階段と違い、算数教育に直接つながる教具になっています。

算数棒については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

3自ら誤りに気付ける

後の「使い方」でもご紹介しますが、赤い棒を使う時、角柱を長い順に並べていきます。

それぞれの角柱の長さの差は10cmになるため、最短の角柱(長さが10cm)を使って、それぞれの差を図る事ができます。

差を測る

正しく並べていないと最短の角柱が合わず、間違っている事が自分でわかるようになっています。

「自ら誤りに気付く」というのは、社会で生きていく上で非常に重要な能力の一つです。

モンテッソーリ教育でも「自ら誤りに気付く」能力を育てるために、それぞれの教具において、誤りに気付けるように工夫された設計になっています。

赤い棒の使い方

難易度順にいくつかステップがありますので、順番に説明致します。

各ステップは一度に行わず、子どもが理解しているかを確認しながら、ゆっくり進めていきましょう。

ステップ1 長さの順に並べる

10本の角柱をバラバラ置き、一番長い角柱から一番短い角柱まで順番に並べます。

角柱の左端は揃えるようにして、隣の角柱とぴったりくっつけて並べましょう。

並べ終わったら全体をよく観察します。

最短の角柱を使って、それぞれの角柱の差を測ってみて、すべて同じであれば、正しく並べた事がわかります。

最短棒で差を測る

ステップ2 いろいろな形に並べる

並べ方をいろいろと変えてみます。

①角柱を最長の棒から順番に積み上げます。左端はそろえるようようにします。

②角柱を最長の棒から順番にジグザグに並べます。

ジグザクに並べる

③角柱を最長の棒から順番に渦巻きのように並べます。

渦巻型に並べる

ステップ3 長さを記憶して並べる

それぞれの角柱をバラバラに並べた後、角柱を一つずつ少し離れた場所に持っていき、長さの順にならべます。

場所が離れる事で、長さを記憶する必要があり、難易度が増します。

ステップ4 名称練習をする

長い角柱と短い角柱を使用しながら、「長い」、「短い」という名称を覚えます。

できるようになったら、角柱を比較しながら、「こっちよりもこっちが長い」、「こっちよりもこっちが短い」というように比較級を練習します。

ステップ5 同じ長さにそろえる(算数教育への導入)

最長棒を基準として、同じ長さになるように他の棒2本を組み合わせて並べていきます。半分の長さの棒のみ1本余ります。
慣れてきたら、他の棒を基準として、同じように長さを揃えてみましょう。

同じ長さにそろえる

この方法は算数棒で足し算を教える時と同じやり方です。算数棒では、「9の棒と1の棒を足すと、10の長さの棒になる」というように数を意識しながら進めます。

赤い棒では長さを合わせるだけですが、後の算数教育につながる練習となっています。

算数棒を使った足し算のやり方については、こちらの記事をご参照ください。

ステップ6 自由に並べる

ご紹介した使い方に慣れたら、子供が並べたいやり方で自由に並べてみます。

赤い棒の効果

赤い棒を使うとどのような効果があるのでしょうか?いくつかご紹介します。

①角柱を持って運んだり、ぴったり並べたりする事で、目と手を協応させて動かせるようになります。結果的に手先が器用になり、脳の発達も促進されます。

②視覚や触覚を通して、長さの違いを認識できるようになります。
また、十進法、メートル法の感覚が自然と身に付くようになります。

③角柱の状態を確認する事で、物事を注意深く観察する力を育てます。

④角柱を長さの順に並べたり、並べた結果がどうなるか考える事で論理的な思考力を育てます。

視覚や触覚という感覚や、観察力、思考力は数値では表せないため、非認知能力と呼ばれています。

これからの社会は今までの常識では計り知れない変化が起こる事が予想されます。

習った知識を使いこなすだけでなく、その知識から新しいものを生み出していくためには非認知能力を育てる事が重要です。

赤い棒を安く購入するには?購入時の注意点

赤い棒は国内のモンテッソーリ教具ショップで販売されていますが、価格の相場はおおよそ1~2万円くらいです。

なかなか手が出しずらい価格なので、購入を検討する場合、家庭用のミニサイズも選択肢としてご紹介します。

赤い棒は長さが10cm刻みに変化しますが、家庭用には5cm刻みのミニサイズがあります。

ミニサイズは価格が正規サイズ品よりも3割ほど安くなります。サイズが小さいため、正規サイズ品より場所を取らないところもメリットですね。

でも、注意点があります。

赤い棒の説明のところでご紹介した通り、赤い棒と算数教育で使用する「算数棒」は互換性がありますので、赤い棒を家庭用サイズにした場合は、算数棒のサイズもそろえるようにしましょう。

まとめ

赤い棒はシンプルですが、後の算数教育につながるように、よく考えられた設計になっています。

モンテッソーリ教具は知れば知るほど、その奥深さには驚かされます。

この記事で少しでもその魅力が伝わればと思います。

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参考書籍

当記事は、以下書籍を参考にしています。

モンテッソーリ メソッドシリーズ(感覚教育)

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