知育玩具の代表格といえる積み木。
モンテッソーリ教育でも、手先を使った遊びは箸や鉛筆を持つ力の基礎となるため、とても重要視されています。
わが家では、1歳の誕生日プレゼントとして購入しましたが、とにかく種類がたくさんありすぎて、どれを買ったらいいのか迷いました。
積み木は目的別にいろいろなタイプがあり、意外と奥が深いです。買った後に「子供に合わなかった」とならないように、よく考えたうえで買う事をおすすめします。
ここでは、実際にわが家で子供に遊ばせた経験も踏まえて、おすすめの積み木や積み木の効果、選ぶポイント、遊び方などを中心に詳しく解説します。
1歳児におすすめのモンテッソーリ積み木
積み木の選び方のポイントを解説致しましたが、それでも種類があり過ぎて、なかなか選べないという方のために、1歳児におすすめの積み木を目的別にご紹介します。
低年齢向け音のなる積み木
①くまのがっこう だいすきおとつみき(ニチガン)
絵本「くまのがっこう」のイラストが描かれたかわいい積み木。日本の老舗木製玩具メーカー、ニチガンが作っています。
ベーシックな形を中心に13ピースあり、1歳児が遊ぶにはちょうどいい量です。イラストがかかれたブロックは振ると、カラコロとやさしい木の音色が聞こえ、積んで遊ぶ以外にも楽しめます。STマークを取得しており、安心して遊ぶ事ができます。
②音いっぱいつみき(エド・インター)
木製おもちゃをリーズナブルな価格で提供するエド・インターの音いっぱい積み木。
木目が見えるやさしい色の塗装が施され、全ブロック音入りの積み木になっています。それぞれのピースに仕掛けがあるので、ブロックの中をのぞいてみたり、音を聞いたりと、まだ積む事に慣れていない子供でも楽しんで遊ぶことができます。STマーク取得しているため、舐めても安心です。
③ぬくもりおとつみき(ニチガン)
つみき遊びと音遊びをテーマとして開発したおとつみき。色のついていないつみき6個は振るとカラコロとやさしい音がします。つみきの角も丸く面取りをしており、やさしい色合いが特徴です。
長く使いたい人気の定番積み木
④SOUNDブロックス(エデュテ)
かわいいパステルカラーとユニークな形が魅力のSOUNDブロックス。
我が家でも使っているのがこの積み木です。
低年齢から使える大きめのブロックに、丁寧な面取りで角を丸く仕上げています。28ピース中、9ピースが音が出るブロックになっていて、振るとカラコロとやさしい木の音色が聞こえます。この音は意識して振ると聞こえる程度なので、ブロックを積む時には邪魔になりません。
1歳の時は振って音を聞いたり、四角いブロックを積んだりして遊べますし、本格的に積み木ができるようになってくると、L型、コ型、アーチ型のユニークな形のブロックを加えて、表現の幅が広がります。
1歳から長く使いたいという目的にはぴったりです。もちろん、STマーク取得で安心安全です。
⑤オリジナル積み木カラー(ボーネルンド)
誰でも知っている玩具メーカー、ボーネルンドの人気カラー積み木。岐阜県郡上市の工房で一つ一つ丁寧に作られています。
どちらかというと本格的に積み木を積む子供向けではありますが、低年齢の子供でも使えるように、4.5cm基尺、白木とカラー混合となっています。
面取りは最小限度になっているため、物をよく投げる子供の場合は注意が必要です。小さいうちはカラーのブロックを中心に数を絞って与えてあげるといいと思います。
ベーシックな形が揃ったシンプルな積み木なので、飽きなく長く使えます。
⑥デザインつみき(エド・インター)
カラフルは色使いで様々なサイズ、形があるデザインつみき。振ると音がなるピースは、中にビーズや砂が入っている様子をアクリル板で見る事ができます。車はゴム付きで床を傷つけにくい設計になっているため、積み木を入れてお片付けも楽にできます。
⑦積み木(白木&カラー)50ピース(ハぺ)
世界のトップブランド、ドイツの知育玩具メーカーHape社の積み木。
白木とカラー(赤・青・黄・緑)の50ピース入りです。世界の安全基準を満たした高品質なのにシンプルで飽きのこないデザインが特長です。筒入り容器なので、お片づけもしやすく便利です。値段もお手頃なのは助かります。
自然の風合いが魅力!白木の積み木
⑧ひのきあかちゃんつみき(木遊舎)
愛媛県伊予市の工房で職人が一つ一つ丁寧に手作りしたヒノキ製の積み木。
低年齢向けに多めに面取りがしてあり、表面も滑らかになるように丁寧に磨かれています。舐めても安心の蜜蝋仕上げです。触ると美しいヒノキの木目と自然の香りが感じられ、子供の五感を刺激します。4.0cm基尺、16ピースと初めての積み木にはちょうどいい量です。
⑨寄木の積木(オークヴィレッジ)
オークヴィレッジは飛騨高山の工房で、1974年の創設当初から国産の無垢の木にこだわった家具や木工品を造り続けているメーカーです。
定番玩具「寄木の積木」シリーズは、ブナ・トチ・ホオ・・・など木目や肌触り、色合いや重さが異なる12種類以上の日本の木を無垢材のまま加工しています。6.0cmを基尺として、2cm、3cm、6cm、9cm、12cmの寸法が各ピースに適用されているので、ピースによっては少し小さいものもあります。
1歳では大きいピースを中心に使い、3、4歳くらいからは全部のピースを使って本格的に積んで遊ぶという感じになります。五感が敏感な時期に様々な木の風合いを感じながら遊べるのがいいですね。
⑩つみき50ピース(BRIO)
スウェーデン王室御用達の木製おもちゃブランド、BRIOの白木の積み木セット。
少し変わった7種の形状のピースがあり、積み上げたり、並べたり、遊び方は自由自在です。シンプルなデザインが世界中で親しまれています。BRIOのロゴ入りで、ギフトにも最適です。
子供も大好き!かわいいキャラクター積み木
⑪アンパンマン 天才脳 筒入りつみき(アガツマ)
アンパンマンの人気キャラクターがプリントされた積み木セット。
キャラクターの背景デザインが繋がるようになっているので、考えながら並べたり数字の勉強もできるようになっています。筒型のパッケージに収納ができ、持ち運びにも便利です。
⑫monpoke はじめてがいっぱい! バケットつみき(カワダ)
ポケモンのキャラクター、星、五角、アーチなどの面白い形のピースが入ったつみきのセット。
登場ポケモンはドーブル・マネネ・ピカチュウ・ルンパッパ・デデンネの5匹です。
ポケモンの仲間たちとごっこ遊びをしたり、白木の風合いをいかした様々なピースで形を覚えたり、様々な形のピースをくっつけたり組み合わせて、かたちあそびをすることができます。
⑬きかんしゃトーマス バケットつみき(カワダ)
トーマスのキャラクターピース10個と、白木、カラーのピースが入ったつみきのセット。キャラクターピースでかず遊びも楽しんだり、プレイシートでごっこ遊びもできます。トーマス好きにおすすめの積み木です。
積み木はレンタルもできる!
積み木は購入すると3,000円以上かかりますが、定額レンタルサービスを利用すると、同じような価格で1か月あたり5~6個のおもちゃがレンタルできます。
わが家でも定額制レンタルサービスの「トイサブ」を利用していますが、おもちゃ
1個当たりに計算すると、月額600円程度で利用しています。
積み木以外にもいろいろなおもちゃを一緒にレンタルできるので、とてもおトクです。
レンタルするおもちゃはプランナーさんが最適なものを選んでくれますし、自分でリクエストする事もできます。
ご興味のある方はぜひお試しください!
↓トイサブのサービスや特徴についてはこちらでくわしくご紹介しています。
こんなにある!積み木の効果
①五感を育てる
積み木の手触りやにおい、色を認識する事で、触覚、嗅覚、視覚を刺激します。積み木によっては、ブロックを振ると音が出るものもありますので、やさしい音色が感じられます。0歳から6歳は感覚が敏感な時期なので、積み木に触れ合うだけでも五感に様々な刺激を与える事ができます。
②手先が器用になる
積み木をつかんで、狙ったところに置くという動作は、1歳頃の子供にとってはまだ難しい動作です。ブロックの形を見て、持ち方を変えてみたり、ブロックをつかんで狙ったところに置けるように力加減を調整してみたりと様々な動作を繰り返す事で、手先が発達していきます。
③空間認識力を養う
ブロックを積むという事は、物体の高さや大きさを認識する事になります。紙に絵を描くのは二次元の世界ですが、積み木では三次元の世界に触れる事になるので、空間認識力を養えます。
④集中力を身につける
ブロックを積む時は高くなればなるほど、力加減が難しくなるため、積む瞬間は意識を集中させます。意識を集中させるという動作を何度も繰り返す事で、自然と集中力が身に付くようになります。
⑤創造力を育む
四角や三角のブロックはシンプルが故に、アイデア次第で何にでも見立てる事ができます。何もないところから、自由に発想し、表現する事で表現力や創造力を育てる事ができます
お悩み解決!1歳向け積み木の選び方
積み木は各メーカーからいろいろなものが出ているため、いざ選ぼうとしても、どれを選んだらいいか迷ってしまいます。
ここでは1歳向けに選ぶポイントをテーマ別に解説します。
素材は何がいい?
積み木は木製が一般的ですが、赤ちゃんでも遊べるように、布、EVA、コルクなどの柔らかい素材もあります。
1歳を過ぎると徐々に積むことができるようになってくるため、この時期に積み木を用意する場合は、長く使うことを考えて、木製がいいと思います。
ただ、投げたりする頻度が多くて心配というお子さんには、最初は布やEVAにして、後で木製に変えても良いと思います。
色付き?それとも白木?
木製の積み木を買うときによく悩むのはカラフルに塗装された色付きの積み木か、木の風合いを感じられる白木、どちらにするかです。
色付き積み木のメリットは低年齢の子供の興味を引きやすく、遊びながら色を覚える事ができます。まだ発想力が乏しいため、何かを作り出す時に色がヒントになる事もあります。
白木のメリットは色が付いていないため、自由な発想を制限されずに遊べるところです。また、木目や手触りなど自然の風合いを感じる事ができます。
自分でアイデアを出して遊べるようになる3、4歳くらいからが遊びやすくなります。
それぞれのメリット、デメリットを考えると、1歳向けには色付き積み木の方が良さそうです。最近の積み木は色付きと白木が混ざったものもありますので、迷ったら、白木に色付きがアクセントとして入っているものでもいいと思います。
ブロックのサイズは?
ブロックのサイズは「基尺」という言葉で表します。基尺は一番小さい立方体の一辺の長さの事で、積み木セットの基準となる寸法です。例えば、4.0cmであれば、「4.0cm基尺の積み木」となります。
立方体以外の形もこの基尺の倍数になるように作られているので、バランス良く積み上げる事ができます。
1歳児が扱いやすい基尺は4.0cm~5.0cmになります。
2~3歳は4.0cm、4歳以降は4.0cm以下のものを選ぶといいです。
面取りはあり?なし?
通常見る積み木は面取りしてあるものが多いと思いますが、面取りをしてあると、角に当たった時もケガをしづらく、安心です。
1歳向けには面取りをしてあるものを選びましょう。
面取りが無いものは積み上げた時に角がキレイに揃うため、仕上がりの美しさが際立ちます。積み木を扱う事に慣れ、ある程度積み上げられる年齢になったら、面取りしていないものを選ぶといいと思います。
安心安全なものを選ぶ
小さな子供が遊ぶおもちゃは安全性が重要なので、STマーク(玩具安全マーク)が付いているものを選んでおくと安心です。
STマークは日本玩具協会が機械的安全性、可燃安全性、化学的安全性を確認し、基準を満たしているものに付けるマークの事です。
わかりやすく言うと「誤飲しないか、燃えやすくないか、有害な物質が使われていないか」という事を確認したものです。
選び方のまとめ
テーマ別に解説しましたが、もし迷う場合は、4.0cm~5.0cm基尺で色付きの木製積み木を揃えておくと、3歳頃までは問題なく遊ぶ事ができると思います。
4歳以降になり、少し物足りなくなってきたら、4.0cm以下の基尺で、白木の積み木を買い足すようにしましょう。
子供と楽しく遊ぼう!遊び方のポイント
年齢で違う積み木の遊び方
積み木は0歳から遊ぶことができます。
0歳は積むというよりは、積み木をつかんで舐めたり、落としてみたりする事が中心になります。親が積んであげると、それを壊して喜ぶ様子が見られます。
親としては積み木をあげても、「あれ、積んでくれないな?」と思ってしまいますが、積む以外の遊び方で楽しむ時期です。
1歳を過ぎると、積み木同士を積み重ねる事ができるようになってきます。
単純に積むだけですが、2個、3個と積み重ねる数が多くなって来るのを見ていると、とても嬉しくなります。
2歳、3歳になると、徐々に積み木で何かを作れるようになります。
家を作ってみたり、おままごとをしてみたり、想像を膨らませて遊べるようになってきます。
積み木を積んで遊んでほしいと思う場合は、1歳頃から取り入れるとちょうどいいと思います。
初めて遊ぶ1歳向け遊び方のポイント
1歳はようやく積み木が積めるようになってくる頃です。遊び方のポイントは3つです。
①お手本を見せる
最初は遊び方がわからないので、親がお手本を見せてあげましょう。
ブロックをつかんで、積んで、離す、という動作をゆっくり見せてあげてください。
子供が興味を持って、積み始めたら、訂正したりせず、子供がやりたいように積ませてあげましょう。
②最初は立方体から
積み木セットにはいろいろな形が入っていますが、最初は立方体を1個積む事から始めまょう。
積み木が初めての子供は、ブロックをつかんでねらった位置に置くだけでも、精一杯です。
立方体だと、どのような向きで置いてもバランス良く積めるため、積むことに集中できます。
立方体に慣れてきたら、直方体を加えていきましょう。
③親も一緒に楽しく遊ぶ
あまり興味を示さない子供でも、親が楽しそうに積んでいると、「自分もやってみようかな?」と興味を示します。
一緒に楽しく遊ぶと親子のコミュニケーションにも繋がります。
積めない、興味がない時はどうする?
積み木をせっかく買ってあげても、積んでくれない場合はどうしたらいいのでしょうか?
積めない原因は主に3つあります。
①遊び方がわからない
子供は周りの環境に適応していくために、積極的に大人を観察し、その動作をまねて動きを習得していきます。
積み木を「はい」と渡すだけでは、使い方がわからないため、積む事ができない場合があります。
遊び方のポイントでもご紹介しましたが、まずは親がお手本として、ゆっくりと積み方を見せてあげてください。
②子供に与えるタイミングが早い
原因として一番多いと思われるのが、与えるタイミングの問題です。
モンテッソーリ教育では、子供には「敏感期」があると考えており、特定の時期に特定の動作にとても興味を持つようになります。
これは子供が自らを成長させるために、行おうとする本能的な欲求です。
「積む」という動作は、子供が1歳を過ぎた頃から積極的にやり始めます。
0歳児が積み木をつかんだり、落としたり、崩したりしかしないのは自然な事なので、積まないと悩む必要はありません。
また、敏感期には個人差があり、1歳で積む子供もいれば、1歳半近くで積むようになる子供もいます。
1週間や2週間おきくらいに親が目の前で積んでみせる事を繰り返し、子供が自然と興味を持つ時期を待ってみてください。
③積み木が子供にとって魅力的ではない
1歳児だと濃い色や耳に響く音など刺激の強いものに惹かれる傾向があります。
そのため、赤ちゃん用の積み木は色が付いていたり、音がなるものが多いです。
すべての子供に当てはまるわけではありませんが、1歳児に限っては、白木の積み木だと、興味を持ちづらい事があります。
1歳児が積み木で遊んだ様子をご紹介
わが家では生後11か月から目の前で積み木を積んで見せましたが、「ふ~ん」という感じで興味がなく、積もうとしませんでした。
1歳1か月になった時にようやく「積んでみようかな」という感じで、1個手にとり、他の積み木の上に乗せました。
2段積めましたが、あまり興味はないようで、ちょっと真似して終わりという感じです
1歳3か月頃に急に興味を持つようになり、積極的に積むようになりました。3段積んで、「できた~」と手をパチパチ。写真の通り、すぐに崩れそうなアンバランスぶりです。
1歳5か月になり、少し集中しながら5段積めるようになりました。直方体を出すと、安定する向きにして積んでいます。以前に比べると真っすぐに積めるようになってきました。
1歳11ヶ月になると、直方体や円柱なども含めて9段程度を真っ直ぐに積むことができるようになりました。
1歳後半からは、とにかく何でも積めるものは積んでしまうほど、積む事に熱中していました。
家にあった知育玩具「ペグさし」の細いペグ(直径1.5cm)も器用に何本も積んでいました。
2歳過ぎは積み木もいろいろな形を組み合わせて10段以上を積む事ができるようになりました。
1歩ずつ成長していく過程が見られて嬉しい限りです。
モンテッソーリの考え方の通り、スモールステップが大切なので、これからも温かく成長を見守っていこうと思います。
まとめ
積み木の選び方や遊び方をご紹介してきましたが、積み木はただ積むだけが目的ではなく、子供にとって様々な知育効果がある玩具です。
1歳は積み木で遊び始めるのにちょうどいい時期ですので、ご紹介させて頂いた内容をご参考にお子さんと楽しく遊んでみてください。