モンテッソーリの算数教育は数を五感で感じ、理解していく事から始まります。
前回は算数棒を使って数量を視覚、触覚を使って感じ、理解していきました。
数量に十分親しんだら、砂数字板を使って数字の書き方を覚えましょう。
ここでは、砂数字板の開始時期、ねらい、使い方、数字の読み書きを練習した様子をご紹介します。
砂数字板ってどんな教具?
9cm✕14cmの長方形の木製の板に0から9までの数字を砂で書いたもの。数字を触るとザラザラとした感触があります。
砂数字板はいつから始めるの?

算数棒を使い、数量に十分に親しんだら砂数字板に取り組みます。
算数教育は4歳以降から始まるのが一般的なので、砂数字板も4歳以降が目安となります。
※子供には個人差があるため、成長を見ながら、取り組んでみてください。
前回の算数棒については、こちらをご参照ください。
砂数字板のねらい

0〜9までの数字の書き方と読み方を覚える
砂文字をなぞる事で視覚と触覚を使って数字を感じる事ができます。数字を手でなぞりながら、読む事で数字の書き方と読み方が定着しやすくなります。
砂数字板を手作りする場合は?
砂数字板を購入せず、手作りする事も可能です。
わが家では、手作りしませんでしたが、以下2つの方法があるようです。
①サンドペーパーを数字の形に切り抜き、厚紙かプラスチック板に貼る。
②厚紙に書かれた数字にグリッターグルーをつけて乾かす。
どちらもザラザラした触感になるため、目的は達成できそうです。
①は本物の教具に近い仕上がりになりますが、型紙に合わせてサンドペーパーを切る工程がかなり時間がかかるようです。
数字の場合は文字数が少ないので①でもできると思いますが、ひらがなとなると②が取り組みやすいと思います。
砂数字板の使い方
ステップ1 数字の書き方を学ぶ
①「1」の数字板の左の余白に左手を添えて、板を抑えます。
②右手の人差し指と中指の2本で数字をゆっくりとなぞった後、「いち」と発音します。2〜3回繰り返します。
③「2」以降の数字も同様に行います。「0」は前回の算数棒に出てきていないため、一番最後にします。
ステップ2 数字の書き方と読み方の練習
①「いち」と発音しながら、「1」の数字をなぞります。もう一度繰り返します。「2」以降も同じようにします。ステップ1と同じように「0」は一番最後にします。
②机の上に数字板をバラバラに置き、「1 」の数字をなぞるように言って、なぞらせます。「2」以降も同様にします。
③「1」の数字板を指して「これはいくつですか?」と尋ね、1と答えられたら、なぞらせます。「2」以降も同様にします。
※1から0までを一気に行うのが難しい場合は、ステップ1からステップ2を「1と2」、「3と4」という具合に2つずつに分けて少しずつ取り組んでみてください。
砂数字板に慣れたら紙に書いてみよう!
砂数字板を指でなぞる事に慣れたら、実際に数字を紙に書いてみましょう。
鉛筆はある程度の筆圧がないとうまく書けません。
まずは数字の上にトレッシングペーパーを敷いて、サインペンやマジックでなぞり書きをします。
サインペンで書く事に慣れたら、鉛筆で書いてみます。
鉛筆も握りやすくて書きやすい三角鉛筆の6Bから始め、筆圧がついてきたら、2Bの通常鉛筆にしていきます。
くもんの三角鉛筆は太めに作られているので、初めて鉛筆を握る子どもにおすすめです。
プリントでの強化練習
紙に数字を書く事になれたら、プリントを使った強化練習をしてみましょう。
無料プリントを印刷できるサイトをご紹介します。
モンテッソーリ教具の専門店マリーアン
「0~9の数字を書く」の項目にあるプリントになります。穴埋め式で数字を書きながら、順列を覚えます。
数字の読み書きを練習する様子
上の子が砂数字板に取り組む時は4歳11か月になっていましたが、書く敏感期が来たのが4歳半頃でした。
4歳半頃から急に鉛筆で文字を書きたがり、数字も練習していたので、砂数字板の時期はすでに数字がある程度書けるようになっていました。
数字と数詞(数字の読み方)も一致していたので、砂数字板は取り組みませんでした。
代わりに書く敏感期の頃の様子をご紹介します。
4歳頃から好きだった迷路をやっていたので、鉛筆で直線や曲線は書いていましたが、文字や絵を書いたり、塗り絵はやりたがリませんでした。
それが、4歳半頃から急に塗り絵やお絵かきに熱中するようになったので、「これは書く敏感期かな?」と思い、文字を勧めてみると、すんなり「書きたい!」言いました。
「やっぱりこれが敏感期か」と納得。塗り絵やお絵かき、文字と薦めてもなかなか食いつかなかったのが嘘のようです。
数字を書き始めた当初はなぞり書きをすると書けるのですが、自由に書かせると判別不能な数字になっていました。

細かい曲線が入る「2」「3」「5」「8」をバランスよく書くのが特に難しかったようで苦戦していました。

「5」や「9」は鏡文字になっていました。

3か月くらい経つと、なぞり書きしなくても何とか形になってきました。

砂数字板のように手で触れながら体感した方が数字の習得もスムーズにいったかもしれません。
今後もバランスの良い文字を書けるように練習を続けて行きたいと思います。
次のステップは?
数字を書くことに親しんだら、算数棒と数字カードを使って数量、数詞、数字の3つを一致させます。
算数棒と数字カードについては、こちらをご参照ください。
知育玩具をお得にレンタルしたい場合は、おもちゃレンタルサービスのトイサブがおすすめです。
トイサブについてはこちらの記事をご参照ください。